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子供と大人のヘルパンギーナの症状の違いと特徴

ヘルパンギーナに感染するのは子どもが中心になりますが、感染した子どもが家庭内にいる場合、大人にも感染することがあります。

ヘルパンギーナに大人が感染した場合は、その症状は子どもに比べてやや重く、39度を超える高熱が出ることもあります。
さらに、症状が続く期間も子どもに比べて長く、子どもであれば1〜2日で治まる高熱も、3日以上続く場合もあります。

大人のヘルパンギーナ症状がピークに達した際には、倦怠感や関節の痛みを伴う場合もあり、家事や仕事をすること自体が困難になります。
特に、体調不良や疲れている際にヘルパンギーナに感染すると、症状がより重くなる傾向があり、中には、完全回復するまでに10日から2週間を費やしたという事例もあります。

ヘルパンギーナの典型的な特徴の一つである口の中の痛みは、大人が感染した場合は特に激しく、喋ったり水を飲んだりするのもつらいほど口中が痛むこともあります。
その痛みは舌にまで及ぶこともあり、ほとんど食べ物が摂取できない状態になります。


大人のヘルパンギーナ感染事例のほとんどは、家庭内で子どもから感染したケースであるため、4歳以下の子どもがいる場合が多く、つらい症状が出ているのに子どもの世話や送り迎え、遊び相手や話し相手などをこなさなければならず、ゆっくり静養して症状の回復に努める暇がありません。

したがって、"ヘルパンギーナは子どものかかる病気"と決めつけることなく、子どもの看病をする際は、密に接することや食器などの共用を避け、手洗いやうがいをこまめに行うようにしましょう。

もしヘルパンギーナが疑われる症状が出てきた場合は、すみやかに医療機関に相談し、睡眠と栄養を十分にとることによりウイルスへの抵抗力をつけることが何より重要になります。

ヘルパンギーナ感染時の食事の注意点、保育園・幼稚園への登園再開までの期間など

ヘルパンギーナは口や喉の痛みを伴う

ヘルパンギーナは口や喉の痛みを伴うため、ヘルパンギーナ感染時は、刺激の強い食事や、味の濃いものを摂取するのは控え、できるだけ刺激の少なく、味の薄いもので水分や栄養の補給を行うよう心がけます。

柑橘類はビタミンCが多く含まれていますが、刺激が強いので避けたほうが賢明でしょう。

登校・登園はいつから?

子供がヘルパンギーナに感染した場合、登校・登園はいつから再開すればいいのかという問題があります。

ヘルパンギーナの症状のうち、高熱は2〜3日程度で徐々に収まり、口腔内の水泡も2〜3日程度で表面が自然にやぶれ、1週間ほどで皮膚が回復します。

ヘルパンギーナは学校保健法による明確な登校停止基準がないため、出席停止扱いはされず、本人が元気であれば感染していても登校・登園してかまいません。

しかし、ヘルパンギーナは、大流行して欠席者が増え、授業に支障をきたしそうな場合や、保護者の間から要望が出た場合については、学校長が学校医と相談し、第三種学校伝染病として扱う可能性もある病気とされています。


ちなみに今年は、手足口病・ヘルパンギーナが7月から大流行しており、各地で国立感染症研究所感染症情報センターが提供している流行発生警報(大きな流行の発生・継続が疑われる)基準(手足口病・ヘルパンギーナの場合定点医療機関当たりの患者数5.0人)を超える事態になりました。

さらなるヘルパンギーナの流行拡大を防止する意味でも、発症後の登園・登校は、症状が治まり、1〜2日程度様子をみた後で決定するのが適切と言えるでしょう。

ただし、ヘルパンギーナの症状が治まり回復期に入った後でも、3週間程度は便からウイルスが排出され、便に触れた手などから感染することがあるため、トイレ後の手洗いを徹底させるようにし、タオルなどの共用は極力控える必要があります。

ヘルパンギーナの治療法および治療薬について

ヘルパンギーナの治療法としては特筆すべきものはなく、時間の経過とともに症状は自然に治ります。

ヘルパンギーナの症状が現れている間は、風邪と同じく対症療法(症状に合わせた治療)が中心となりますから、熱や喉の痛みを抑えるための薬をかかりつけの病院で処方してもらうことになります。

高熱が出ている場合は解熱剤を使いますが、ヘルパンギーナには抗生物質は効きません。解熱剤は通常、あくまで熱が高すぎて眠れない状態の改善に一時的に用います。
過度の解熱剤の服用は避け、体温が0.5度下がる程度までにとどめておきましょう。

ヘルパンギーナの対症療法

家庭でヘルパンギーナの対症療法を行う際は、喉や口の中が痛むため、水分や食事が摂りにくいかもしれませんが、水分の補給をしっかり行うよう心がけましょう。
刺激の強いものは避け、牛乳やスポーツドリンク、赤ちゃん用のイオン飲料など味の薄く、刺激の少ないものを選ぶようにします。
水分も摂れないほど口の中が痛むときは、すみやかに医師の診察を受けましょう。

また、高熱が出て、寝苦しそうな時は額や首筋などを冷やし、薄着をさせてこまめに着替えをさせるようにしましょう。

食欲がない場合でも、水分さえ摂れていれば心配ないので、白湯やイオン飲料などを十分飲ませるようにします。
熱が下がり微熱状態になれば、シャワーで汗を流しても問題ありません。

ヘルパンギーナの病後

ヘルパンギーナの症状が軽減され食欲が回復してきたら、おかゆやうどんなど消化のよいものを少しずつ与えましょう。ゼリーやプリン、アイスクリームなども、飲み込みやすいのでおすすめです。
食事の後は白湯などを飲んで口の中を清潔にしておきましょう。

ヘルパンギーナの感染経路・潜伏期間・予防法に関する必須知識

ヘルパンギーナの原因となるのは、エンテロ(腸管)ウイルス群に属する「コクサッキーA群」と総称されるウイルスをはじめとした何種類かのウイルスです。

これらのウイルスが咳やくしゃみで飛散し、感染の原因となります。
また、ヘルパンギーナに感染している乳幼児が舐めた手や指で触ったおもちゃを介して感染する場合も考えられます。
したがって、幼児たちが玩具を共用することはなるべく避け、使ったおもちゃは水洗いをした後に消毒したり日干しするなどして、念入りに殺菌するよう心がけましょう。

ヘルパンギーナの回復期には、ウイルスは口腔内から便へと移行するため、トイレに行った後に十分手を洗わずタオルを共用したり、赤ちゃんのオムツ替えをしたりする際に感染することがあります。
ですから、手洗いを忘れずに励行することが重要になります。

加えて、ヘルパンギーナのウイルスはアルコール消毒に強いという特性があるため、ゴム手袋などを着用するという方策や、エタノールや次亜塩素酸ナトリウムによる消毒も非常に有効です。

ウイルスに感染した場合の潜伏期間は、一般的に2〜5日で、長くても一週間程度です。

潜伏期間内には自覚症状が現れず、感染しているかどうかを確認することは非常に困難です。
 ヘルパンギーナに有効な予防接種などはないため、効果が期待される予防法としては、手洗い・うがいの徹底、感染者との接触を避けるといった、日常の心がけが何よりも肝心です。

ヘルパンギーナの流行は例年西から東へと推移し、9〜10月にはほとんどみられなくなります。
患者の年齢層で最も多いのは1歳代で、患者のほとんどを4歳以下の子どもが占めています。

ヘルパンギーナとは何か|手足口病と異なるその特徴とは?

ヘルパンギーナとは、強いのどの痛みを特徴とする夏風邪の一種です。

ヘルパンギーナにかかると喉や口の中、口蓋垂(のどちんこ)に炎症がおこり、上あご部分や喉の奥に痛みを伴う小さな水ぶくれができます。
水ぶくれの大きさは2〜4ミリ程度で、複数発生する場合もあります。
水ぶくれは目視できるほどの大きさなので、ヘルパンギーナに感染している可能性が考えられるときは、該当部位をよく確認してみると良いでしょう。

ヘルパンギーナの感染者は乳幼児や子どもが多く、毎年6月下旬から8月半ばにかけて流行します。

38〜40度の高熱を伴うことも特徴のひとつで、夏場に子どもが突然高い熱を出すと、ヘルパンギーナを発症している可能性が考えられます。

ちなみに、夏に流行する子どもの感染症である手足口病も、ヘルパンギーナと同じエンテロ属のコクサッキーウイルスが原因発症します。
しかし、手足口病は高熱を伴うことはあまりなく、37〜38度程度の熱が出ても、1〜2日程度で収まります。
口の中の他に手のひら、足の裏などにも発疹、水泡(周囲が赤くて真ん中が白い米粒大)ができるのが特徴です。
下痢や嘔吐を伴うこともあり、ごくまれに髄膜炎などを引き起こすなど、重症化することもあります。

ヘルパンギーナ・手足口病ともに、原因となるウイルスは一つだけではないため、同じ人が何度も罹患する場合があります。

ヘルパンギーナや手足口病の他に、夏場には「プール熱」と呼ばれる咽頭結膜熱が流行しますが、「プール熱」の原因となるウイルスはアデノウイルスという別のウイルスで、発熱・喉の腫れ(咽頭炎)・目の充血(結膜炎)などの症状を伴うのが大きな特徴です。
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